親が老人ホームへ入居しても、すぐに実家を売ったり、家財をすべて処分したりする必要があるとは限りません。まず本人の希望と家に戻る可能性を確認し、家を空ける間の管理担当と連絡方法を決めましょう。
売却や賃貸の方針が決まる前でも、郵便物、戸締まり、雨漏りなどの確認は必要です。この記事では、家族で決めること、訪問時の確認項目、岡山市の管理サービスと相談窓口を整理します。
最初に、本人の希望と実家の使い方を確認する
一時的な施設利用なのか、長く暮らす見込みなのかによって、実家について考える時間の取り方は変わります。入居をきっかけに、次の順番で確認しましょう。
- 本人が実家をどうしたいと考えているか、家に戻る可能性があるかを聞く。
- 家の所有者と、ほかに住む家族がいるかを確認する。
- 家を空ける場合、当面誰が見に行けるかを決める。
今すぐ将来の使い方まで決められなくても構いません。「当面は家を残して管理し、入居後の生活が落ち着いてから改めて話し合う」と、見直す時期を決める方法もあります。
本人の希望を確認できないまま、売却や家財の処分を進めないようにしましょう。意思の確認や手続きに迷う場合は、何を進めてよいか、関係する専門家へ相談してください。
家を空ける間は「誰が、何を確認するか」を決める
「家族の誰かが見に行く」だけでは、確認が途切れることがあります。訪問する人に加え、鍵の保管場所、次回の訪問日、異常があったときの連絡先まで共有しておきましょう。

| 決めること | 家族で共有する内容 |
|---|---|
| 担当者 | 主に訪問する人と、行けないときに相談する人 |
| 鍵の管理 | 保管する人と、訪問時の受け渡し方法 |
| 訪問予定 | 次回の確認日と、予定を変更するときの連絡方法 |
| 記録 | 訪問日、気づいた変化、対応したこと |
| 異常時の連絡 | 家族の連絡先と、修理などを相談する相手 |
訪問の頻度は、建物の状態や設備、家族が通える状況によって異なります。一律に決めるのではなく、実際の状態を確認して調整しましょう。
訪問したときは、次の項目を目安に、前回から変わったところがないかを確認します。
- □ 郵便物や宅配物がたまっていないか
- □ 窓や玄関の戸締まりに異常がないか
- □ 雨漏りや水漏れの跡がないか
- □ 庭木や雑草が道路や隣家に影響していないか
- □ 室内の点検・換気など、予定した作業を行えたか
- □ 気づいたことを家族へ共有したか
これは家族が管理方法を考えるための目安です。建物や設備によって必要な作業は異なります。変化があった場所は、日付と写真を残しておくと、家族や依頼先に説明しやすくなります。
電気・水道などの契約も、今後の使い方や管理に必要な設備を確かめてから判断してください。
家族だけで管理が難しいときは、依頼する範囲を整理する
遠方に住んでいる、仕事や介護で定期的に通えない場合は、管理を依頼する方法もあります。まず、家族でできることと、依頼したいことを分けておくと相談しやすくなります。
岡山市は空き家管理サービスとして、定期的な巡回・点検・清掃・換気・庭木の手入れなどを紹介しています。同ページから、空き家管理業者リストも確認できます。
契約前には、料金だけでなく、次の点を依頼先に確認しましょう。
| 確認項目 | 聞いておきたいこと |
|---|---|
| 訪問頻度 | いつ、どのくらいの間隔で訪問するか |
| 点検の範囲 | 外からの確認か、室内の確認も含むか |
| 作業内容 | 換気・清掃・庭木の手入れはどこまで含むか |
| 料金 | 基本料金に含む作業と、追加料金の条件 |
| 報告方法 | 写真や記録を受け取れるか |
| 異常時の対応 | 連絡の方法と、修理を手配する場合の確認手順 |
上の表は契約内容を確認するための質問例です。すべての業者が同じ作業に対応するわけではありません。必要な作業が契約に含まれるかを、依頼先ごとに確かめてください。
管理や活用に迷ったら、岡山市の窓口へ相談する
岡山市には空家等総合相談窓口があります。管理を続ける方法や、今後の活用について困っている点を整理し、相談先を確認できます。
電話:086-803-1410
受付:月曜から金曜の午前8時30分〜午後5時15分(祝日を除く)
市のページには、管理や売却・活用、相続手続きなどを支援する「空家等管理活用支援法人」も掲載されています。これは、空き家の管理や活用を支援する法人です。相談内容に合う窓口や、費用・予約の要否は、各相談先に確認してください。
相談前にまとめておくと伝えやすいこと
- 実家の所在地と、家の所有者
- いつから家を空ける予定か、現在どんな状態か
- 本人の希望と、家族が訪問できる状況
- 管理、売却、活用など、今困っていること
すべて分からなくても、分かる範囲で整理すれば構いません。「家は当面残したいが、家族では通えない」のように、現在の希望と困りごとを伝えましょう。
岡山市以外に実家がある場合は、岡山県の空き家相談窓口一覧から、該当する市町村の案内を確認してください。
売却や相続の判断は、当面の管理とは分けて考える
当面の管理担当を決めることと、実家を売るかどうかを決めることは、別の話です。管理を続けながら、本人の希望や入居後の生活を踏まえて将来の使い方を検討できます。
施設に入居したことだけで、相続の手続きが始まるわけではありません。売却や相続の相談が必要な場合は、家の所有者や関係する人、必要な手続きを確かめて進めましょう。
施設探しがまだ進行中なら、実家の処分を急ぐ前に、入居先や費用の見通しも確認しておきたいところです。岡山市の老人ホーム・介護施設の探し方、岡山市の老人ホーム費用の記事も参考にしてください。
まずは、次に家を確認する人と日を決める
実家の将来について結論が出ていなくても、次に訪問する人と日、鍵の受け渡し、異常時の連絡先は決められます。確認したことを記録し、家族で共有するところから始めましょう。
家族だけで続けるのが難しければ、岡山市の管理サービス案内や相談窓口を利用して、必要な作業と依頼先を整理してください。売却や家財の処分は、本人の意向と必要な手続きを確かめてから検討しましょう。
情報確認日:2026年10月5日。相談窓口の受付時間やサービスの案内は変更される場合があります。利用前に各窓口・事業者の最新情報をご確認ください。
